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2013年4月号の特集

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1991年に起こったピナツボ火山噴火とその後の土石流で被災し、一度は村全体が火山灰で埋まってしまったパンパンガ州ポーラック町ミトラ地区。アクセスは、1998年にミトラ地区での被災地復興活動を開始しました。2007年、アクセス主導で学校を再建して以来、私たちは教育支援事業に力をいれています。
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地域の子どもたちの9割が通う学校に成長
被災から16年ものあいだ教育施設が一切なかったミトラ地区。アクセスの長年の支援者である山田征さんと咲き織順子さんが多くの方に呼びかけ、資金を提供していただいたことで校舎建設が実現しました。2010年3月までに4教室を建設し、教育省と連携して地域の教育環境を改善。近畿ろうきんからの支援で、2010年度から給食をスタート、2012年度には先生を一人増員し、幼稚園2クラスと小学校4学年を受け入れられるようになりました。2012年度、この小学校・幼稚園で学んだ子どもたちの数は90人、地域の子どもたちの9割が就学できるようになったのです!学校に通えず働いている子どもたち数人へのサポートが今後の課題ですが、年々学校に通える子どもの数が増えているのはとても嬉しいことです。

日本からの支援に触発されて…教育環境が改善しています。
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日本からの支援に触発され、子どもたちの保護者、地域の人々、行政の姿勢が変わってきており、そうした大人たちの努力の結果として、地域の教育環境が改善しています。給食事業を通じた協働作業で保護者同士の交流が深まり、子どもたちのために協力する雰囲気が生まれています。また、アクセスが実施する保護者セミナーによって意識が少しずつ変化しているということもあるようです。

子どもにやさしい地域づくり」を呼びかけ
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地域におけるアクセスの役割は、資金や物資を提供することだけでなく、保護者に働きかけてお互いが協力しあうための基盤を作ることです。2012年度は「子どもの権利と、子どもにやさしい地域づくり」などをテーマとした保護者向けセミナーを2回開催しました。フィリピンでは、言うことをきかない子どもを叩くなど、しつけの一環としての体罰が少なくありません。また、家族や近所の人からの児童虐待の事例も報告されています。まずは保護者に子どもの権利を知ってもらうことからはじめ、疑わしい事例があれば、保護者とアクセスが協力しながら、村議会を巻き込んで解決していこう、と呼びかけています。とはいえ、数回のセミナーだけで習慣を変えることは当然難しく、今後もセミナーやワークショップを継続していくとともに、日常的に子どもの権利を話題にしていく必要があります。

校庭の花壇が完成!
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1月には教育省の呼びかけで、校庭に花壇を作って野菜を植える取り組みが始まりました。教育省とアクセスがいろんな方に協力を要請したところ、地域内のブロック製造所からはコンクリートブロック、地元の有力者からは現金、町当局からは砂とセメント、地元農家や保護者からは肥料となる水牛の糞が寄せられました。しかし、資材を運ぶトラックは学校前の道路までしか入れません。そこで、道路前でおろされた砂や水牛糞などを袋につめて校庭に運ぶ作業は、先生や子どもたちがすることになりました。2年生以上の生徒全員が作業に参加し、袋に砂や糞をつめ、かついだりひきずったり。日本であれば保護者から苦情がきてもおかしくないほどの重労働ですが、子どもたちは楽しんでいました。給食のおかげでみんなたくましくなったこともあり、元気いっぱい作業している姿からは、「自分たちの学校を緑あふれる学校にしよう」という熱気が伝わってきました。

給食の調理当番、皆勤者を表彰
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年間通して行っている給食事業では、調理を保護者にお願いしています。以前は一部の保護者しか参加しない時期もありましたが、今年度は保護者会での話し合いを重ね、当番制で多くの保護者が参加しました。3月15日に行われた終業式では、当番の日に休みなく調理に参加したお母さんたち12人を表彰しました。

エッセイコンテストを開催
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2月の目玉行事は、アクセス主催のエッセイコンテスト
でした。保護者14名が小学校に集い、「どうやって貧困を克服するか」というテーマで書きました。学校の先生とアクセスのスタッフが厳正な審査をした結果、最優秀賞にジョセリン・アルバニョさんが選ばれました。(写真右)


「どのようにして貧困を克服するか」
なぜフィリピン人は貧しいのだろうか?どうやって貧困を克服していったらいいだろうか?貧困の原因について多くの人が指摘するのは、早期の結婚、怠惰、賭け事、政府の無責任さであり、また、親が子どもの学費を払えず中退させている点です。そして貧困の克服の方法として多くの人が大切だと言っているのは、「勤勉さ」です。まず親が子どもたちに教えなければならないことは、就学を最後まで続けることです。教育は子どもたちの将来に大きな影響を及ぼします。そして子どもたちに対して、常に自分の人生に責任を持つように教えましょう。また、人生の目標に向かって前向きに生きることも大切です。そして、怠惰さや悪習慣、麻薬、酒、タバコは青少年の将来をだいなしにしてしまうので、やめさせる必要があります。政府は、人々が生活を改善できるように、政策を真剣に行うべきです。そして、貧困のために親が学費が払えなくて学校を中退せざるを得ないような事態をなくすようにすべきです。ではどうしていったらいいのか?まず、一人一人が自分の人生の目標を持って前向きの姿勢を持ち、貧困を克服していきましょう。

貧困を克服するために、アクセスとして何をすべきか
貧困を克服するために必要なこととしてジョセリンさんが指摘する、「勤勉さ、人生への責任感、目標に向かって前向きに生きること」。国が違っても、よい人生を送るために大切な人としての姿勢というのは共通しているのだな、と感じます。ただ、たとえ短大や大学を卒業したとしても安定した仕事に就けるとは限らないフィリピンでは、そうした個人の努力だけですべての人が貧困から抜け出すことは難しいように思います。求人数が限られている中で大卒者が増えているフィリピンでは、就職競争が年々と激化しています。汚職が根深いフィリピン社会で、まじめに努力しても報われない人はたくさんいます。前向きに努力する人々同士が協力し、政府の不正や無策に立ち向かうこと、貧困を生み出している社会の仕組みを変えるために行動していくことも、貧困の克服には必要ではないでしょうか。アクセスはそんな視点から、これからも保護者の人たちに働きかけを続けていきます。

夢の実現まであと一歩
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ミトラ地区のお母さんたちの夢は、「ミトラ小学校が6年生まで開校されること」です。全学年を受け入れている最寄りの小学校までの交通費(往復150ペソ/約345円)が負担できる世帯はごくわずか。「小学校卒業」という、日本では当たり前のことが、なかなか実現できません。
それでもここ数年で状況はずいぶん改善しています。2年前、ミトラ小学校には先生は一人しかおらず、3学年一緒の複式学級でした。保護者もアクセスも先生の増員を希望し、教育省にかけあいましたが、返答は「生徒が40人を越えない限り、2人目の先生の派遣はできない」。そこで、しばらくの間だけ近畿ろうきんからの支援金で先生を増員しようということになったのです。おかげで2012年度に4年生が開校、結果的に生徒数が増え、教育省は3人目の先生の派遣を決定しました。このことがはずみとなり、2013年6月の新学期からは4人目の先生の派遣が決定。これでミトラ小学校は、5年生まで受け入れられる学校となります。「6年生まで地元で学べる」という地域の人々の夢の実現まで、あと一歩。「子どもにやさしい地域づくり」というさらに大きな目標に向けて、課題はまだまだありますが、地域の人々とともに進んでいきたいと思います。(写真:校舎の前でポーズをとる女の子たち)


新校舎(幼稚園)の建設まで、あと85万円!
2013年度は、幼稚園2学年と小学校5学年を受け入れるため、教室不足が課題となっています。100万円を集めて幼稚園を建てる日本の「ピナツボ支援チームPEACE」の活動にぜひご協力ください。
寄付先:口座番号 00960-8-159800 加入者名 ACCE
*通信欄に、①お名前、②ご連絡先、③「ピナツボ校舎建設への寄付」、④領収書の要・不要の4点をご記入ください。

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ミトラ地区は、ピナツボ火山からのびる川の1つであるパシグ・ポートレロ川沿いにあります。噴火以降、パシグ・ポートレロ川の上流域には大量の火砕流堆積物が堆積し、雨のたびに土砂流が頻発していました。このため、土砂流を止めるための大堤防(地図上- - - )が建設され、ミトラ地区を含む川沿いの地域は、大堤防に囲まれることになりました。その結果、ミトラ地域はますます土砂流に埋まり、堤防外の地域復興から取り残されました。
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NPO法人アクセス

Author:NPO法人アクセス
フィリピンと日本で貧困問題に取り組む、国際協力NGOです。

〒612-0029
京都市伏見区深草西浦町4-78
村井第一ビル2階7号室

TEL 075-643-7232
メール acce@sannet.ne.jp

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